新出漢字の指導についての提言①

未分類

「きょうしろう」と申します。子どもたちの屈託のない声と笑顔のおかげで、月曜日もそれほど苦を感じることなく出勤できています。子どもたちにとっても同様であることを願いながら、日々の実践にいそしんでいます。

今回のテーマは「漢字指導」についての提言である。指導のしかたにバリエーションが多く、私自身これまで試行錯誤を続けながらの今日という状態。まあ、小学校の学級担任はおおむねそうだろうと思われる。

それでもここ数年、ほぼ定着してきた方法について、手前味噌ながら紹介したい。

ひらがな・カタカナの学習からスタートする1年生ですら年間80字。2年生で160字、3年生以上で新しく習う漢字の数はもちろんさらに増える。小学校生活6年間で1000を超える。これを聞いただけでも、児童が「漢字キライ」といいたくなるのは分からなくもない。

教科書を見ると、できるだけバランスよく学習できるよう、単元ごとにいくつかずつ新しい漢字が配当されている。とはいえ、それにも限りがあるため、どうしても新出漢字をまとめてドカッと扱う小単元のページも存在することになる。以前私は、その単元を学習するタイミングで多数の新出漢字をドカッと指導していた。

いまは違う方法をとっている。漢字練習用のドリルを1冊ずつ購入するのはずっと変わっていないが、そのドリルに出てくる新出漢字を、いまは毎日2字ずつ練習させるようにしている。つまり、新出漢字の指導を、授業の進度と連動させていないのである。

この方法だと、基本的に授業に先んじてその漢字に触れておくことができるので、教科書本文のページで出会ったとき、すでに読める状態、書ける状態になっているというメリットがある。

「1日2字」というペースが固定されているため、児童がそのペース配分に慣れ、学習が習慣化していくのもメリットといえる。

このペースで新出漢字をこなしていくと、もっとも多くの字を習う3・4年生でも年明け1月頃にはすべてを学び終えることができる。残りの2か月ほどを、たしかめや定着にあてられるわけだ。

現在私が指導に充てているのは、朝のモジュールの時間。読み方と書き順を全体で確認した後、各自が通称「お泊りの部屋」と呼ばれるお道具箱左側からドリルを取り出し、習ったばかりの字が掲載されたページを開いて、その場で練習させるという方法である。所要時間は約6分。3年生以上だと、部首についての学習も済んでいるので、それについても全体で確認する。ときどきその漢字の成り立ちや使い方にまつわるうんちくも語るので、その場合の所要時間は10分程度となる。

ドリルを用いての練習が済んだら、実践編となる小テストを都度行う。その日に習ったばかりの2字と、前日までの過去4日間で習った8字を合わせて、合計10字の小テスト、通称「10問漢字」と呼ばれるルーティンである。

小テストの問題は常時教室に掲示してあり、いつでも児童の目に触れている。現在私が使っているのは、100円ショップで売られている、裏面がマグネットになっているB5サイズのホワイトボードである。このボードを左右に2分割するように油性マジックで線を引くと、2字を出題するのにちょうどいい大きさの掲示用の札となる。同じものをあと4枚用意すれば10字分。それぞれにホワイトボード用のマーカーでお題を書いて児童に提示するという形である。

書いたり消したりが容易なのがホワイトボードの利点。毎日新しい2字のお題が追加されるということは、5回分の役目が済んだお題は消されて、白くなった札に翌日また新しい2字が追加されるという流れになる。

ちなみに、今年度は朝のモジュールで行っているこの指導方法だが、以前は新出漢字の練習を帰りの会で行い、ドリルでの練習は家庭学習としていた。その場合、習熟の確認のための小テストは翌日の国語の時間に行うという形となる。それでも問題はなかったのだが、やはり朝の時間に「練習&小テスト」をまとめて行う方が、児童への定着は高いように感じている。朝のモジュールは、ほぼ毎日同じ内容に費やすことになるので、それをよしとするかどうかが肝となるが、いまの児童の様子を見ている限り、今後もこのやり方を継続しようと思う。

おやおや、だいぶ説明が長くなったので、今回はここまでとしたい。

最後までお付き合いいただき、ありがたき幸せです。またお会いできますように。

コメント

タイトルとURLをコピーしました